せかいとことば

世界は言葉によってつくられているし世界は絶えず言葉を生み出しているし。雑多な文章をつらつらと。

2015-01-01から1年間の記事一覧

まばたきをするのがどうにももったいなく感じられてずっと目をつむったままでいる

生きていると、たまにいいことがある。どうしようもなく、だめだ、もうだめだ、何もやってもうまくいかない、すべてがだめになった、生きることに意味なんてない、と思ってしまったとしても、それでもなんとか無理をして生きていると、たまにいいことがある…

記憶のトリガーは引こうと思っても引けない

ぜんぶ好きだよ。きみも、きみも、きみも。ぜんぶ好きなんだ。わたしの好きなぜんぶが、そのぜんぶがわたしの好きなままでずっといられたらいいのに。いてくれたらいいのになあって思うんだけど、それでもやっぱり変わってしまうものだったりするんだ。好き…

好奇心で発電する機能

っていうかこれは現実、なのかもはやわからない、駅の構内ではおっさんが楽しそうな表情を浮かべ倒れ、無線機を胸に装着したこれまたおっさんが笑いながらそれをサポート、近くに立つ兄ちゃんがそれを心配そうに眺めており、それ以外の人民はまったくもって…

洪水みたいな日々だけど全部が面倒臭い

基本的に気力がない。だるい。めんどい。眠い。めんどい、という言葉は面倒臭い、という七文字を発するのがもはや面倒臭いがゆえに生まれた略語なわけであって、めんどい感が言葉全体からこれでもかと言わんばかりに溢れているからすばらしい。なんてどうで…

どうということもない

はあ。はああ。はああ。黄色いおしっこが出た。朝、出勤するとすぐにトイレに駆け込み便器のなかをのぞけば濃く鈍い黄色の液体が惜しみなくあふれている。 身体はいつだって正直だ。昨日は寝床につく前にマルチビタミンのサプリメントを3錠も飲んだ。一日1…

気持ちたちを動かしていくということ

悲しいことがあった日は悲しい顔をしよう。誰とも話したくない日は誰とも話さないようにしよう。そう考えても結局、笑ったりしてしまうし、誰かとおしゃべりをしてしまうし。そうできるということは、本当は悲しくなんてないんじゃないか、と思って、本当に…

午前四時半の静寂と四畳半の閉塞

午前四時半の静寂と四畳半の閉塞が溶け合うバルコニーの夜に交わる煙が世界との架け橋だったころ、この世のすべてをわかった気になって君だって連れさってどこへだって行けるって信じていたころ。 ころころと転がっていくビー玉のような心をコントロールす…

無限の可能性という名の布団の中で眠る

無限の可能性という名の布団の中で眠る、巡る季節に想いをはせながら平和を祈る、まあとにかくこれ以上悪くなることはないから安心しな、邁進しな、と自分に言い聞かせる、飛び交う罵声と葛藤のころ中二、道徳の授業中にフリースタイルラップ、不道徳きわま…

かなしいことがあった日は煙を吐き出すように歌い出す

気づけばあっという間に時間はたち、わたしは裸足で二十歳の原点に立ち返った、振り返った朝の八時、駅前コンビニ前に煙が立ち込み、立ち読みをする月曜日の朝の大名行列、大脳に情熱と冷静の間にこだまするプラットホームは未完成、形而上学的で音を置き去…

口ずさむことでコントロールする混沌を楽しむ

音楽と煙、居眠りしてたら気づけばこんな時間、視姦されすぎて街を歩くのも困難でこんなんで毎日はいいのかって言い聞かせても稼いでもなくなるお金の価値を疑う、ところから連なる言葉は生まれる、打たれる、洪水のような雨と香水の香り、温水になっていく…

惑星として存在している

もうだめだ、もうだめだっていったい何回考えては何回夜になって朝がきてまた夜になってだめになってを繰り返しただろう。そんなことを繰り返していてもまた同じ「だめ」は現れては消えてを繰り返していく。それは何にも進歩もない、どこまで行っても平行線…

眠る、そして歩く

人間ってそもそも欠陥を抱えた生き物なわけ、一日のおよそ三分の一を睡眠に費やさないといけない。人生のおよそ三分の一を何もしていない時間に費やさなければいけない。機械の世界、コンピュータの世界へ行ったら笑われてしまうだろう。そもそもそんな性質…

わたしは死なない

「わたしは死なない」って書こう、書き初め、大きく大きく書こう、今年一年の目標はそれ、達成できたら大きなパーティをしよう、来年の師走にさ、みんなを呼んで、みんなって誰、って話ではあるけれどとにかくみんなを呼んで、大きなパーティをする、いつぶ…

「妄想赤ちゃん」第一回

家に帰ると赤ちゃんがいた。正確に言うと、家に帰ってジャージに着替えてソファに座り、ぼーっと部屋を眺めていると、その存在に気がついたのだった。それは赤ちゃんだった。小さくて、頬はぷくっとオレンジ色に膨れた、赤ちゃん。いつからここにいたのか、…