せかいとことば

世界は言葉によってつくられているし世界は絶えず言葉を生み出しているし。雑多な文章をつらつらと。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

リハビリ 2

言葉と言葉が羅列になって言葉と言葉のつながりが溶けていって言葉と言葉が煙草の煙のようになってどこかへ消えてしまうこと。 街を眺めていた。街のなかを歩いている人はさまざまで、これから家に帰る人、これから街を楽しむ人、そのどちらとも言えない人…

虫の記憶

この間、メキシコや中南米を旅してきた知人と久しぶりに会った。「メキシコに変わった虫はいましたか」という質問を開口一番にしたら、そんな変わったことを聞いてきたのはあなたが初めてだ、と言われてしまった。 基本的に、わたしは虫が好きなのだ。好き…

突発的な感情、夕暮れ

窓際で、煙草を吸っていた。煙草に火をつけると、となりに腰掛けていた犬は、ゲホンゲホンと咳をしながらどこかへ行ってしまった。悪いことをした。 いつものように煙を吸い込むとわたしもむせてしまった。そうだった、この煙草は拾ったものだった。いつも…

うらやましい

うらやましい。うらやましいということを、初めて感じたのはいつだろう。漠然とした気持ちのあつまりが「うらやましい」になったのは一体いつのことだろうか。 それは、うらやましいという言葉を初めて知ったときかもしれないし、それとも、そんな言葉を知…

言葉が逃げていく

言葉が逃げていく。言葉が逃げていくのを感じて、わたしはなきそうになる。言葉が逃げていく。というよりもそれは蒸発して消えてしまう、そんな感じで。そんな感じでわたしの言葉は、蒸発し、わたしのなかから消え去ってしまう。わたしの体内を固体としてめ…