せかいとことば

世界は言葉によってつくられているし世界は絶えず言葉を生み出しているし。雑多な文章をつらつらと。

エッセイ

海はどこへつながっているんだっけ

時間を持て余す年寄り、常連という雰囲気のあるトラックの運転手、自動車で旅行をしたい家族や恋人同士、バイクや自転車で旅行をしたい若者。これらによって主にフェリーの乗客は構成されている。スーツを着たビジネスマンというのは、目的地へ着くまでに丸…

酒を飲む、走る

意味もなく突然走り出したくなる、という人間なら誰しもが持つ本来的欲求(持つよね?!)のストッパーを容易に外してくれるお酒、がわたしは大好きだ。特に仕事帰りに、それも帰り道を歩きながら飲む缶ビールは最高だ。この地球上にはなんてすばらしい飲み…

そこは世界の着地点としては遠すぎた

「明けない夜がないのと同じように」などと人びとが語るとき、彼らは夜は明けるものだということを、暗に仮定している。一抹の疑いもなく。明けない夜がないように辛い日々もいつかは終わる、のではなくって、辛い日々がいつかは終わるように明けない夜もな…

ぼんやりと思い出す、忘れる

さっきから隣に座っている人が頭を揺らしたり手を動かしたりしてリズムをとっていてそれはわたしの聞いている音楽と同期していて、ああ隣の人も同じ音楽を聴いている、とぼうっと考えていたけれどそんなことはない。ないはずだけれどそういったことが起きる…

愛してると山奥で叫ぶと愛してるとやまびこが返ってくる

この国のあらゆる橋には名前がついていて、それはとてもすごいことだと思います。 嘘だと思ったらあなたがいつも通る橋をよく見てみて。付け根のあたりに必ず名札がついているから。この前通った全長3メートルもないような小さな橋、橋と言われなければ橋で…

まばたきをするのがどうにももったいなく感じられてずっと目をつむったままでいる

生きていると、たまにいいことがある。どうしようもなく、だめだ、もうだめだ、何もやってもうまくいかない、すべてがだめになった、生きることに意味なんてない、と思ってしまったとしても、それでもなんとか無理をして生きていると、たまにいいことがある…

好奇心で発電する機能

っていうかこれは現実、なのかもはやわからない、駅の構内ではおっさんが楽しそうな表情を浮かべ倒れ、無線機を胸に装着したこれまたおっさんが笑いながらそれをサポート、近くに立つ兄ちゃんがそれを心配そうに眺めており、それ以外の人民はまったくもって…

どうということもない

はあ。はああ。はああ。黄色いおしっこが出た。朝、出勤するとすぐにトイレに駆け込み便器のなかをのぞけば濃く鈍い黄色の液体が惜しみなくあふれている。 身体はいつだって正直だ。昨日は寝床につく前にマルチビタミンのサプリメントを3錠も飲んだ。一日1…

惑星として存在している

もうだめだ、もうだめだっていったい何回考えては何回夜になって朝がきてまた夜になってだめになってを繰り返しただろう。そんなことを繰り返していてもまた同じ「だめ」は現れては消えてを繰り返していく。それは何にも進歩もない、どこまで行っても平行線…

眠る、そして歩く

人間ってそもそも欠陥を抱えた生き物なわけ、一日のおよそ三分の一を睡眠に費やさないといけない。人生のおよそ三分の一を何もしていない時間に費やさなければいけない。機械の世界、コンピュータの世界へ行ったら笑われてしまうだろう。そもそもそんな性質…

お酒に頼らなくても元気でいたい

年の瀬。一年の反省なんて、ぜったいにしない。だいたい、「年」ってなんなんだ。天文学や物理学の時間を表す基本単位は「秒」だ。秒単位で生きているのだ、わたしは。秒で生きる。 地球でしか通用しない、しかも閏年という誤差が発生したりするような欠陥…

大丈夫、まだなんとか生きていける、わたしは死なない

右を見ても左を見ても上を見ても下を見ても坂道。坂道地獄。保土ヶ谷区のどっか。坂道しかなかった。坂だらけの人生。みたいな。うふ。 坂の上にある大学、高校の同級生がその大学に通っていた。近くの、学生寮に泊めてもらった。まだ十代のころ。国際色豊…

いいときはいいけど、悪いときはとことん悪い

わたしはむかし、雪の降る街に住んでいた。いまは、まったく降らない街。なんていうか両極端なんだよなあ、雪は降らなければ降らないでいいのだけれど、まったく降らないというのもどこか物足りない。たまには降って欲しい。あわよくば積もって欲しい。市バ…

虫の記憶

この間、メキシコや中南米を旅してきた知人と久しぶりに会った。「メキシコに変わった虫はいましたか」という質問を開口一番にしたら、そんな変わったことを聞いてきたのはあなたが初めてだ、と言われてしまった。 基本的に、わたしは虫が好きなのだ。好き…

突発的な感情、夕暮れ

窓際で、煙草を吸っていた。煙草に火をつけると、となりに腰掛けていた犬は、ゲホンゲホンと咳をしながらどこかへ行ってしまった。悪いことをした。 いつものように煙を吸い込むとわたしもむせてしまった。そうだった、この煙草は拾ったものだった。いつも…

うらやましい

うらやましい。うらやましいということを、初めて感じたのはいつだろう。漠然とした気持ちのあつまりが「うらやましい」になったのは一体いつのことだろうか。 それは、うらやましいという言葉を初めて知ったときかもしれないし、それとも、そんな言葉を知…

死なないようにするということ

「死なないようにする」 書類の余白に、小さな文字でこう書いてみたのだ。なんだか馬鹿らしい気もするけれど、いまのわたしにとっては、たぶんこれがいちばん、大切なのだと思う。書いて、すぐに消した。 もし、死んでしまったら。わたしが死んでしまったら…

少女

喫茶店の窓越しのカウンターに座ってひとり煙草をふかすわたしを見つめながら歩いていた家族連れの少女は、いったい何を考えていたのだろう。何を思ったのだろう。わたしは少女と少し目が合ったあと、目をそらして、なるべく気にしていない様にふるまった。…

クッピーラムネを食べるということの意味、その本質

ラムネが好きだ。ラムネは本当においしい。コンビニやスーパーに行けば、欲しくなくってもとりあえずラムネは買ってしまう。ラムネと言っても、森永ラムネに代表されるハードタイプや、ジューシーに代表されるタブレットタイプ、そしてクッピーラムネに代表…

読書感想文と、ある友達についてのはなし

むかし、読書感想文というものがあった。むかしと言ってもわたしが小中学生だったころの話で、今も相変わらずあるのだろう、たぶん。読書感想文というのは全然好きじゃなかった。まず、指定図書に読みたいと思えるようなものが一つもなかった。もし、なんで…

あなたが起きているときにわたしは寝ている

目の前には二本の缶ビールがあった。一つはプレミアムモルツの黒で、もう一つはよなよなエールというエールタイプのビール。二本とも飲んでしまおうと思って、思ったのはよかったのだけれども、問題はどちらから先に飲むべきか、ということであった。わたし…

イズムに沈む街のリズム

tutu。とぅとぅとぅ、tu、っと口ずさみながら街んなかを歩いていたのだ。そしたら見たことあるような顔が視界のなかに現れたような気がして、もう少しよく見ると本当に知っている人だった。いまは誰かと話す気分じゃない。誰かと話す気分じゃないときに無理…

リハビリ

なんとなく、なんとなく帰りのセブンイレブンで購入した限定醸造の琥珀エビス、を飲む。たいへんおいしい。わりと日本のどこでも手に入るビール、の中ではエビスが一番すきだなぁ、なんていうか、エビスはやっぱりちょっと贅沢なビールなわけですよね。プレ…

遠くでたき火をしている

むむむ、と塞ぎ込んで、ああこりゃいかんとたまには遠くへ出かけてみて。そしたらなんだか疲れてまた塞ぎ込む。こうして日々を消化してどんどんいのちを消耗している感じで、ああこれは駄目だ、と思ったりすることはある。そういうループ、はちょっとしたき…

天国まであと37km

雨降り。雨降りの今日、っていうのはまぼろしで、別に雨は降っていないけど部屋にいるとなんとなく外は雨だったらいいなぁとかそんなことを考える。ので、今日は雨。猛烈なラムネの食べたさがやっとの思いで夕暮れの中わたしをお出かけたらしめる。こういう…

君は地中に眠るセミを見たことがあるか

諸行無常の響きあり。諸行無常の響きで目を覚ました。糞暑い。ある夏の日のこと、わたしのまわり、には諸行無常なセミたちが、これでもかというくらいの轟音を。セミは強い。どれだけうるさかろうが、どこかに苦情を入れられ、駆除されるということもない。…

世界は何色だろう

夜の船。何もすることがない。本当に何もすることがなくて、こう思う。何かすべきことがあるというのは、厭になるときもあるけど、やっぱり幸せなのかもしれない。何もすることがないというのは、けっこうしんどいことであって、なぜなら何もすることがない…