あいするということ
あいしてる、あいしてる。だからそれだけあいしてね。あいしてるから、それだけ、わたしのことを、あいしてね。
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愛するということ。これはよくよく考えてみるとわけのわからないことだ。辞書で「愛する」という文字をひいてみる。すると、誰かを愛しく思う気持ち、だとか、その人が世界で一番好きだ、だとか、その人とすべてをともにしたいと思う気持ち、だとかが書かれているのだろう。たぶん。
この世の言葉。この世というのは言葉でできている。しかし不思議なことに、言葉というのはどこまでいっても説明できないというものが、往々にして存在する。
人を愛するということ、愛するという意味。それはたぶん、言葉で説明しようとしたって、堂々巡りになるだけであって、結局のところ説明ができないものだと思う。きっと、そうだ。そうだったらいいなあと、思うのだ。
世界をつくっている要素、世界をつくっている基本的な言葉。言葉の元素のようなもの。その一つとして、「愛する」ということがあるんじゃないかなあ。うん。なーんてね。