せかいとことば

世界は言葉によってつくられているし世界は絶えず言葉を生み出しているし。雑多な文章をつらつらと。

すこしだけの今日に立ち止まるように

壊れてしまうのだろうなぁわたしもいつかきっと。みたいなことを考えていたのだ。電車に乗りながら。電車に乗る人たちはどこへ向かいどこへ消えて行くのだろうと思ってしばらく考えているとわたしの身体はぐらぐらと揺れてしまってそれが電車の揺れによるも…

とある島の風景と『RADIO ONSEN EUTOPIA』

音楽を聴くと、それに付随するイメージが浮かぶ。そのイメージは思ったよりもかなり長いこと、身体に染み付いているみたいだ。それはいいことでもあるし、悪いことでもあるし。バロック時代の作曲家、ヴィヴァルディの書いたヴァイオリン協奏曲集『四季』は…

「真っ白な雪の上にはカラスが」

「やっぱ、ポエティックに生きないとだめだよね、ポエティックに」 放課後、わたしは駅前のマクドナルドでマックシェイクをすすりながら、そんなことを言っていた。なぁーんて言ってる時点で所詮わたしはポエティックではないのだろうな。本当にポエティック…

読書感想文と、ある友達についてのはなし

むかし、読書感想文というものがあった。むかしと言ってもわたしが小中学生だったころの話で、今も相変わらずあるのだろう、たぶん。読書感想文というのは全然好きじゃなかった。まず、指定図書に読みたいと思えるようなものが一つもなかった。もし、なんで…

「どうでもいい話」

どうでもいい話を書きます。あ、どうでもいい話を書くのに「どうでもいい話を書きます」だなんて、わざわざ前置きをするわたしはなんて紳士なのかしら。この前置きのおかげで、みなさんは、このあとのお話を読む前に「あ、これはどうでもいい話なんだ」と前…

あなた、わたしは世界をつくっているのよ。いつだって。

そうだ、あの話をしよう。あの話を。でも、あの話は言葉にしてしまってはすぐに、崩れてしまうかもしれない。だから慎重に話そう。慎重に、あの話をするよ。***五時になると、時計のチャイムが鳴りだす。それが実際、チャイムなのか、なんなのかはよくわ…

創作について その2

創作活動をしないとだめです。創作活動をしないと人間であることの、その誇りのようなものが、どんどんと損なわれていってしまうのです。それは、文でも、音楽でも、絵でも、パフォーマンスでも、なんでも良くって。とにかく自分の考え、もしくは考え以前の…

創作について

この間、久しぶりに映画を見てきた。「舟を編む」という映画で、三浦しをんの同名小説の映画化。ここでいう「舟」とは、辞書のことで、言葉の大海を渡る舟を表している。登場人物やストーリー展開もさることながら、辞書作りという、我々一般人には到底見当…

「鮮明に」

よくわからない。よくわからない気持ちになる。こういうときはどうしたら良いのだろう。どうするべきなのだろう。みんなは、こういうときにどうしているのだろう。どういう方法が、あるのだろう。***ふと、むかしのことを思い出してしまった。ナガタさん…

あなたが起きているときにわたしは寝ている

目の前には二本の缶ビールがあった。一つはプレミアムモルツの黒で、もう一つはよなよなエールというエールタイプのビール。二本とも飲んでしまおうと思って、思ったのはよかったのだけれども、問題はどちらから先に飲むべきか、ということであった。わたし…

わたしはいつも、このせかいをあいしているし

曇り空がぶわっと晴れた。もう何日も、いや何年も、何回もの季節を薄暗い雲が宙を覆っていたような気さえした、それがぶわっと晴れた。嘘みたいに晴れた。この曇り空は、もう晴れることはないのだろうとさえ思っていた。やまない雨はない、という言葉をむか…

イズムに沈む街のリズム

tutu。とぅとぅとぅ、tu、っと口ずさみながら街んなかを歩いていたのだ。そしたら見たことあるような顔が視界のなかに現れたような気がして、もう少しよく見ると本当に知っている人だった。いまは誰かと話す気分じゃない。誰かと話す気分じゃないときに無理…

「おなかのへるうた」論考

「おなかのへるうた」という童謡があります。こう書くと、なんだか歌うとお腹が減ってくる歌なのかしらんとか思ってしまうけれど、どうしておなかがへるのかな〜、というあれです。お腹とお腹がくっついてしまうあれ。作詞は阪田寛夫、作曲はこの間の「犬の…

ひかりが差し込んでそれが眼球の裏側にまで届くころ

たぶん、何もないところにぽつんと自転車を置くのはすこし勇気のいることなんだと思う。壁の横とか、木の横とかじゃなくって、何もないところに。だからみんな、自転車のとなりに自転車をとめて、そのまたとなりに自転車がとまっていって。***見上げると…

「太陽の真下」

朝起きるとそこは太陽のちょうど真下の広場、みたいで、とっても眩しかった。カーテンを閉めるのを忘れて寝てしまったのだと気づいた。おかげでこんなに早く目が覚めてしまったのだけど、不思議と眠くはなかった。わたしは毎朝起きるとすぐ、CDをかけるよう…

ひろがる、ひろがる、ひろがれ

世界が違ってみえるわ。今日は世界が違ってみえる、今日は世界が違ってみえる日なのでいつもと違ったことをしてみる。いや、今日は違ってみえる日なので、いつもと同じことをしても違ってみえる。その方がお得かもしれない、違いがわかっていいかもしれない…

「犬のおまわりさん」論考

寝れない。いっこうに眠れない。眠る、という行為を脳内の広い広い部屋、のところどころに無造作に現れる糸を一本一本引いていって部屋を少しずつ暗くしていくという作業だと仮定すると、まず糸自体が見当たらない。という眠れなさ。つらっ。*****今日…

リハビリ

なんとなく、なんとなく帰りのセブンイレブンで購入した限定醸造の琥珀エビス、を飲む。たいへんおいしい。わりと日本のどこでも手に入るビール、の中ではエビスが一番すきだなぁ、なんていうか、エビスはやっぱりちょっと贅沢なビールなわけですよね。プレ…

遠くでたき火をしている

むむむ、と塞ぎ込んで、ああこりゃいかんとたまには遠くへ出かけてみて。そしたらなんだか疲れてまた塞ぎ込む。こうして日々を消化してどんどんいのちを消耗している感じで、ああこれは駄目だ、と思ったりすることはある。そういうループ、はちょっとしたき…

天国まであと37km

雨降り。雨降りの今日、っていうのはまぼろしで、別に雨は降っていないけど部屋にいるとなんとなく外は雨だったらいいなぁとかそんなことを考える。ので、今日は雨。猛烈なラムネの食べたさがやっとの思いで夕暮れの中わたしをお出かけたらしめる。こういう…

君は地中に眠るセミを見たことがあるか

諸行無常の響きあり。諸行無常の響きで目を覚ました。糞暑い。ある夏の日のこと、わたしのまわり、には諸行無常なセミたちが、これでもかというくらいの轟音を。セミは強い。どれだけうるさかろうが、どこかに苦情を入れられ、駆除されるということもない。…

世界は何色だろう

夜の船。何もすることがない。本当に何もすることがなくて、こう思う。何かすべきことがあるというのは、厭になるときもあるけど、やっぱり幸せなのかもしれない。何もすることがないというのは、けっこうしんどいことであって、なぜなら何もすることがない…