詩
幽体離脱しては揺れたりしてる、この夜に溶ける二度目の緑、一人でいるときにだけ気付くものをひたすら大切に持つ、それは心というよりは踊ろうとする本能、ほんの、わずかな音の光の方向、衝動、か何かよく分からんがそこの、片隅の方、光るものにありつく…
まずはノート開いても何も思い浮かばないときは今日も、昨日の続きをしようと思いながらいつも想像、の中で巡りあうことも交互、にすれ違う人の流れはまるで流れるプールの水中の一つ一つの水の分子の合間にできる無数の電子配列、その極性の上に浮かぶ塵の…
午前四時半の静寂と四畳半の閉塞が溶け合うバルコニーの夜に交わる煙が世界との架け橋だったころ、この世のすべてをわかった気になって君だって連れさってどこへだって行けるって信じていたころ。 ころころと転がっていくビー玉のような心をコントロールす…
無限の可能性という名の布団の中で眠る、巡る季節に想いをはせながら平和を祈る、まあとにかくこれ以上悪くなることはないから安心しな、邁進しな、と自分に言い聞かせる、飛び交う罵声と葛藤のころ中二、道徳の授業中にフリースタイルラップ、不道徳きわま…
気づけばあっという間に時間はたち、わたしは裸足で二十歳の原点に立ち返った、振り返った朝の八時、駅前コンビニ前に煙が立ち込み、立ち読みをする月曜日の朝の大名行列、大脳に情熱と冷静の間にこだまするプラットホームは未完成、形而上学的で音を置き去…
音楽と煙、居眠りしてたら気づけばこんな時間、視姦されすぎて街を歩くのも困難でこんなんで毎日はいいのかって言い聞かせても稼いでもなくなるお金の価値を疑う、ところから連なる言葉は生まれる、打たれる、洪水のような雨と香水の香り、温水になっていく…
希望と絶望と熱望の日々も鉄棒をしている間にすべては回る、くるくる逆上がりをし続けるように回る地球も、時代も回る、回るから眠ってしまうと溶けそう、だめになってしまいそうでこのままずっと起きていたいと思ったのだけども朝は来て、また朝焼けで朝起…
頭の中でずっと鳴り響いている音、言葉。それらをかたちにすることは難しい、狂おしい、ほどに移り行く世の中、のなかでなんだか、甲高い声が鳴り響いている、頭の中。裸のまま、街の中を練り歩く裸の王様、収まらない言葉がとめどなく、身体の中を溢れてく…
言葉が逃げていく。言葉が逃げていくのを感じて、わたしはなきそうになる。言葉が逃げていく。というよりもそれは蒸発して消えてしまう、そんな感じで。そんな感じでわたしの言葉は、蒸発し、わたしのなかから消え去ってしまう。わたしの体内を固体としてめ…
ノートに大きく宇宙と書いたノートに大きな文字で宇宙と書いたそれがなにを意味するかなんてきみは考えなくたっていいんだよそれにどんな意味があるかなんてきみは考えなくたっていいんだよノートに書かれた宇宙は宇宙でわたしは夢中でそれを見つめて見つめ…
曇り空がぶわっと晴れた。もう何日も、いや何年も、何回もの季節を薄暗い雲が宙を覆っていたような気さえした、それがぶわっと晴れた。嘘みたいに晴れた。この曇り空は、もう晴れることはないのだろうとさえ思っていた。やまない雨はない、という言葉をむか…
世界が違ってみえるわ。今日は世界が違ってみえる、今日は世界が違ってみえる日なのでいつもと違ったことをしてみる。いや、今日は違ってみえる日なので、いつもと同じことをしても違ってみえる。その方がお得かもしれない、違いがわかっていいかもしれない…